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修得可能な学位
博士(国際日本研究)
Doctor of Philosophy in International and Advanced Japanese Studies
人材養成目的
グローバル化する社会の中で、国際的・比較的な視野のもとに日本の文化・社会について人文科学、社会科学、日本語教育学に跨がる研究及び教育能力を有し、その成果を広く国内のみならず海外にも発信していける研究者・教育者、並びに人文科学、社会科学両分野、日本語教育学の各分野の専門的かつ国際的な学識を備え、世界で活躍する大学教員、研究者等を養成する。

Educational Objective

Our goal is to cultivate educators and researchers in the fields of humanities, social sciences, and Japanese language education, who will navigate through this globalizing society, developing international and comparative perspectives on the Japanese society and culture. To train educators and researchers who can share their specialized and international knowledge in each field to the world.


養成する人材像
グローバルな視点から現代日本の特質を解明するために幅広い専門的知識と俯瞰的なものの見方を身に付け、そのための基礎的な素養の修得と、幅広い関連領域を学修し、高度専門職、研究職を担いうる能力のある人材。また日本語教育に関しては、国際的な研究・教育領域を掘り下げて研究できる能力、また日本語教育に関する専門的な学識を世界に向けて発信する研究能力、教育能力、高度な専門能力のある人材。

ディプロマ・ポリシー
筑波大学大学院学則及び関係規則に規定する博士後期課程の修了の要件を充足した上で、次の知識・能力を有すると認められた者に、博士(国際日本研究)の学位を授与する。
(汎用的知識・能力)
1.知の創成力:未来の社会に貢献し得る新たな知を創成する能力
2.マネジメント能力:俯瞰的な視野から課題を発見し解決のための方策を計画し実行する能力
3.コミュニケーション能力: 学術的成果の本質を積極的かつわかりやすく伝える能力
4.リーダーシップ力:リーダーシップを発揮して目的を達成する能力
5.国際性:国際的に活動し国際社会に貢献する高い意識と意欲
(専門的知識・能力)
6. 研究力:国際日本研究分野における最新の専門知識に基づいて先端的な研究課題を設定し、自立して研究計画を遂行できる能力
7. 専門知識:国際日本研究分野における先端的かつ高度な専門知識と運用能力
8. 倫理観:国際日本研究分野の研究者にふさわしい倫理観と倫理的知識、および専攻する特定の分野に関する深い倫理的知識

修了後の進路
研究職・教育職(大学・研究所・民間シンクタンクなど各種研究機関)。それ以外に、企業(海外に現地法人を持つ日本企業・商社、外国企業等)、官公庁・自治体職員、国際公務員、日本語教育機関、国際関係組織・メディア関係など。進路は日本だけでなく、広く海外(シンガポール、ベトナム、中央アジア、南米、中国、タイ、韓国、台湾、等)にも開かれている。

教育課程の編成方針
学生の専攻分野を軸として、関連する分野の基礎的素養や広い視野、汎用的知識・能力の涵養に資するよう大学院共通科目、研究群共通科目から1単位を履修することを推奨する。

・大学院共通科目、プロジェクト演習3A,3B,4A,4B などの専門科目、博士論文作成、学会発表などにより、未来の社会に貢献し得る新たな知を創成する能力(1.知の創成力)を身に付ける。
・大学院共通科目、プロジェクト演習3A,3B,4A,4B などの専門科目、達成度自己点検、外部コンテスト等への参加などにより、俯瞰的な視野から課題を発見し解決のための方策を計画し実行する能力(2.マネジメント能力)を身に付ける。
・大学院共通科目、プロジェクト演習3A,3B,4A,4B などの専門科目、学会発表、ポスター発表などにより、学術的成果の本質を積極的かつ分かりやすく伝える能力(3.コミュニケーション能力)を身に付ける。
・大学院共通科目、プロジェクト演習3A,3B,4A,4B などの専門科目、TA(大学院セミナー等)経験、プロジェクトの参加経験などにより、リーダーシップを発揮して目的を達成する能力
(4.リーダーシップ力)を身に付ける。
・大学院共通科目、比較日本文学論1A などの専門科目、国外での活動経験、外国人(留学生を含む)との共同研究、TOEIC、国際会議発表、英語論文作成などにより、国際的に活動し国際社会に貢献する高い意識と意欲(5.国際性)を身に付ける。
・大学院共通科目、プロジェクト演習3A,3B,4A,4B などの専門科目、研究指導、博士論文作成、学会発表などにより、人文社会科学分野及び国際日本研究分野における最新の専門知識に基づいて先端的な研究課題を設定し、自立して研究計画を遂行できる能力(6. 研究力)を身に付ける。
・大学院共通科目、比較日本文学論1A などの専門科目、研究指導、博士論文作成、学会発表などにより、人文社会科学分野及び国際日本研究分野における先端的かつ高度な専門知識と運用能力(7. 専門知識)を身に付ける。
・大学院共通科目(生命・環境・研究倫理科目群)、プロジェクト演習3A,3B,4A,4B などの専門科目、研究指導などにより、人文社会科学分野及び国際日本研究分野の研究者にふさわしい倫理観と倫理的知識、および専攻する特定の分野に関する深い倫理的知識(8. 倫理観)を身に付ける。

学修の方法・プロセス
・「プロジェクト演習」は、博士論文の構想や中間成果を多数の教員や博士後期課程の学生たちの前で発表することで、プレゼンテーション能力を高めつつ研究を深めてゆくことをめざす。
・他の専門科目は研究テーマと関連の深い領域の高度な演習を通じて、関連する幅広い知識を習得しつつ博士論文の構想を彫刻することをめざす。
・8つのコンピテンスそれぞれについて修得基準を設け、1年次終了までに基準の5割以上、2年次終了までに基準の7割以上、3年次終了時に基準を満たすことを目指して学修する。

学習成果の評価
・「プロジェクト演習」では博士論文構想のプレゼンテーションに対する質疑応答によって今までの研究成果を批判的に評価することを通して、博士論文完成への道程のなかでの自分の位置づけや今後の研究の方向性を明確にし、他の専門科目においても演習のテーマと博士論文の研究テーマとを有機的に関連付けるような発表をし、教員や他の参加学生との間での議論によって既存の自分の発想やその成果を批判的に評価することを通して研究のレベルを高める。最終的には博士学位請求論文の公開ヒアリング、予備審査および本審査を通じて学修成果が評価される。
・コンピテンスの達成度は、以下のように評価する。
-1年次終了時に、「プロジェクト演習」3A または3Bで指導教員が評価を行い、2年次の習得について指導する。
-2年次終了時に、「プロジェクト演習」4A または4Bで指導教員が評価を行い、3年次の習得について指導する。
-博士論文予備審査で指導教員が評価を行い、1?8 のいずれかの知識・能力において習得基準を満たしていないか、満たす見込みがない場合は不合格とする。